台湾積体電路製造(TSMC)は、熊本県で建設中の第2工場において、先進的な3ナノメートル半導体の生産を2028年までに開始する計画を進めていることが分かりました。これまで想定されていた7ナノ半導体から、より高性能な技術へと計画を引き上げる形となります。主にAI関連分野での活用が見込まれています。
TSMCの魏哲家会長兼CEOは、東京都内で高市早苗首相と面談し、この方針を直接伝えました。魏会長は、日本政府の継続的な支援に謝意を示したうえで、熊本工場が地域経済の発展に寄与するとともに、日本のAI産業の基盤形成に貢献するとの見解を示しました。
高市首相も、熊本工場がもたらす経済効果の大きさを強調し、3ナノ半導体の生産は経済安全保障の観点からも重要であると述べています。また、経済産業省は先端半導体やAI分野への支援を大幅に拡充する方針を示しており、政府の産業戦略とも一致する動きといえます。
関係者によりますと、TSMCは熊本第2工場に現時点で導入可能な最先端技術を採用する判断を下しました。ただし、日本での生産計画は協議の初期段階にあり、今後変更される可能性も残されています。
専門家からは、AI分野で最先端半導体への需要が急速に高まっていることや、地政学的リスクを背景に生産拠点の分散を図る狙いがあるとの指摘が出ています。最先端工場の整備は、装置メーカーや材料メーカーを含む日本の半導体産業全体にとっても追い風になるとみられています。